山仕事について 

山仕事の作業が安全にできるよう基本的な作業手順をまとめました。

1)服装
2)安全な作業の基本
3)使用する道具
4)ボヤ刈り、草刈り
5)ロープワーク
6)伐倒手順
7)伐倒木の処理(枝払い・玉切り)
8)掛り木
9)動力での作業(チエンソー・刈払機)
10)危険な生き物

 
 

1)服装(山仕事の基本的服装) 

 作業着

*ゆったりした長袖で袖締りが良いもの=そで口は必ず締める事(黒色系は不可=ハチ対策)
*すそは必ずズボンの中に入れる事。
 ズボン
*ゆったりした長ズボン(黒色系は不可)ベルトと裾(スソ)は必ず締める事。
 履物*滑り難く足首を固定できるもの(ズボンのすそを仕舞える物)。
*地下足袋=山林用(スパイク付きが良い)、トレッキングシュース(スパッツと併用が良い)長靴=スパイク付きが良い等々。

 ヘルメット

*白等で出来るだけ目立つもの(前後に名前を記入する事=ガムテープを張りマジックインクで記入)
*頭の大きさに合わせてサイズを調整しアゴ紐はしっかり締める事。

 手袋

*滑り止めのついたもの(滑り止め付き軍手、皮手袋等)。皮の材質は牛皮がお勧め(豚皮は洗濯すると縮む)。

 雨具

*寒い時の防寒にも利用できる。簡単に着脱出来るものが良い。

 化粧について

*香りの強い物(香水、ヘヤートニック等)は避ける事(ハチ対策=ハチは強い臭いに反応する)。

 その他 

*水分は常に携行する事。
*水分は常に携行する事。
 

2)安全な作業の基本

*常に仲間が確認出来る位置で作業する事(単独での作業はしない)。
*勝手な個人行動をしない事。
*持ち場を離れる時は必ずリーダー他にその旨連絡する事。
*上下作業の禁止。
*下方向の作業や、道具の大振りをしない事。
*横方向は道具が当たらない距離(概ね2m)をあける事。
*伐倒の場合は伐倒木の1.5倍以上の距離を取る事。
*作業者に近づく時は必ず声を掛け本人が確認してから近寄る事。
*動力使用中の作業者は声を掛けても聞こえないので道具の倍の距離で前の方から合図するか、または小枝等を投げたり、長い棒(機械より長い)などで合図する事。
*道具を使用しない時は必ずサヤ等にしまい裸のままで移動したり放置しない事。
*適度に休息を取り、水分補給をこまめにする事。
*ハチ対策(スズメバチ等)
  ・見つけたら手で振り払ったり、走って逃げたりしない事(静かにかがみゆっくりその場から離れる事)。
  ・仲間にハチの居場所を知らせる事。

3)使用する道具

  伐木作業に必要な道具  ノコ(木材用)、ナタ(片刃、両刃)、剪定鋏等
  作業により必要な道具  鎌、大鎌、刈り込みバサミ、カケヤ、トンガ等
  動力機械        チエンソー、刈払機
  その他         ロープ、チルホール、パワーウィンチ、梯子、てこ等々
 
使用した道具は、汚れを落とし、砥いたりし、サビ止めオイルを塗った後、所定の場所に保管する事。

4)ボヤ刈り、草刈り 

*ボヤや笹等の切り口は出来るだけ水平に切る事。
  切り口が斜めになった場合(鋭角)は鉈などでたたき、切り口を鈍角にしておく事。
*下草刈り(全刈り、坪刈り、筋刈り)とは植林した幼樹の生育を助けるために行う作業で、成木の場合は、草刈り、ボヤ刈り(雑木が有る時)である。

 
5)ロープワーク        

*ロープは伐倒時他に使用する。
  その使用方法(ロープ上げ、ブリ縄、材の移動)や結び方(もやい結び、引き解け結び、巻き結び等)や収納法を充分に習得しておく事。
*使用後はただちに収納し直ぐに使えるようにしておく事。
  (そのまま作業すると刃物でロープを切ったり、つまずいたりして危険である)
*手元ロープ(2~3m)は常に携行する事(枝等に引っかからない様に収納しておく事)

6)伐倒手順

*伐倒木の選木(山主さんの意向に従うのが基本で、その時のリーダーの指示に従う事)
*枯れ木の場合はロープを掛けゆすって途中で折れないかチエックしてから作業を開始する事

1 伐倒方向を決める

(隣接作業の禁止=立木の1・5倍離れる)
*斜面の横方向60°の範囲で決める(上、下は不可)
*重心を見極める(伐倒木に背中を当てると見易い) 
*木の傾き、枝のつき方、ツルがらみの有無、腐れ等
*掛り木にならない方向等々を考慮して最適な方向を決める。

2伐倒木の周りの障害を除去(伐倒時の跳、枯れ木の飛びの恐れのあるもの等の除去)。

3 退避場所を決める(伐倒方向の反対の斜面上方3m以上)。
退避場所までの障害物の除去(ボサ、ツル、切り株等々)する事。

4 ロープの使用

*重心の移動の為に使用する(ロープで引き倒すのでなく、あくまで重心の移動の為に使う)。
*伐到方向を確実にしたい(掛り木にならない様に)。
*状況により滑車等を同時に使用する。

5 受け口切り

  1. 受け口切りに入る事を周囲に知らせる(ホイッスル=1回 又は大声)
  2. 常にノコの角度を確認しながら伐到方向に直角に直径の1/4~1/3迄水平に切る                        
  3. 斜め切りは30°~45°で斜めに切り水平切りの切り口と一致させる  
  4. 受け口は小さめに切り修正しながら適正の大きさまで切る。6 追い口切り

6 追い口切り

  1. 追い口に入る事を周囲に知らせる(ホイッスル=2回 又は大声)。
  2. 受け口の高さの1/3~2/3で受け口の線に平行に且つ受け口の面と水平に切る。
  3. 常に切り口と木の動きをチエックしながら最大直径の1/10まで切り進める。
  4. 木が動き(切り口が開き)始めたら速やかにノコをしまい避難場所に移動する事。
  5. ロープ使用時は必要に応じ、ロープを引くよう引き手に指示を出す。
  6. 引き手は伐到木が倒れはじめたらロープを早めに離す事(倒れるまで引かない)。
  7. 伐倒終了を知らせる(ホイッスル=3回 又は大声)。

7 クサビ(矢)の利用

*伐倒時に利用すると便利である(合成樹脂成のクサビを二本同時(左右)に使用する)。
*ロープより有効である(使用法を充分に理解しておく事)
*玉切り等ノコが噛むのを防止するのにも利用する。

7) 伐倒木の処理 

(伐倒に使用したロープは速やかに仕舞う)
(山側から作業し谷側から作業する時はロープ・杭などで固定する事)

  枝払い

*重心を常に考慮して作業する事。
*ノコ、ナタで枝を出来るだけ幹に近いところで払う。
*鉈を使うときは幹の反対側の枝を処理する。
*手前の枝を処理する時はノコを使用するか身体の後ろの枝を処理する事(決して足に向かって使用しない事)。

  玉切り

*基本は4mであるがリーダーの指示を仰ぐ事。 
*伐倒木は放置する場合も含め斜面の横方向に置き、切り株・立木・杭等で2個所で固定しておき、決して縦方向に置かない事。

8)掛り木の処理

*掛り木はそのまま放置しない事。
*万一処理できない時はロープで囲い立ち入り禁止の処置をする事。

  掛り木の原因

*伐到方向の選択ミス、受け口・追い口の切り損じ等。

  処理方法

*作業前に処理法を充分に検討し、ロープ、チルホール、ウインチ、てこ等を使用し引いたり、木を回したりして処理する。
*手に負えない時はリーダーの指示に従い勝手に処理しない事。

  掛り木処理の禁止事項

*掛っている木の伐倒、 
*元玉切り
*掛った枝・掛っている枝を切る
*浴びせ倒し、  
*肩担ぎ、   

9)動力での作業(チエンソー・刈払機)

*基本的には手作業と同じであるが、動力による作業はより危険を伴うので、手作業で充分に経験を積み作業内容を充分に理解してから使用する事。
*基本教育(特に安全教育)を受けてから使用する事。
*使用後は充分に手入れをし、長期間使用しない時は燃料を抜いておく事。

10)危険な生き物

  植物

*かぶれる(ウルシ、ツタウルシ、ヌルデ等)     
*とげのある(野バラ、ニガイチゴ等)

  昆虫

*ハチ(スズメバチ、アシナガバチ等)、アブ、チャドクガ等 

  動物

*クマ、イノシシ,サル

  爬虫類

*ヘビ(マムシ、ヤマカガシ等)

以上簡単に記したが少しでも安全な作業に役立てば幸いです。
なお、危険の伴う作業であり、常に技術・知識を吸収されるよう努力し、安全な作業を
される事を願います。

 

                                 H23-04 M.Iwasaki
                              H25-04改定

 
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